キャッシュカード手交型詐欺には気を付けよう

  1. 特殊詐欺 事例

もう騙されないぞ!特殊詐欺
キャッシュカード手交型詐欺には気を付けよう

 
平成31年1月1日から令和元年5月31日の5ヶ月間で発生した特殊詐欺は、認知件数41件、被害総額はおよそ116,000,000円です。その内、オレオレ詐欺と架空請求詐欺の二つの手口の合計は認知件数の88%を占め、さらに被害者の約8割は60歳以上です。

事例を学び、被害防止3本柱を徹底すれば、騙されることはなくなります。一丸となって長野県から特殊詐欺を撲滅させましょう。
 

▼目次
1.市役所職員などをかたるキャッシュカード手交型詐欺
2.警察官かたりから始まるキャッシュカードの窃盗
3.被害防止対策

 
手交

1.市役所職員などをかたる
キャッシュカード手交型詐欺

令和元年5月28日、北信地方内居住の80歳代女性被害者宅に市役所の健康福祉課職員を名乗る男から電話がありました。
「保険料が多く支払われているので返金します。どこに振り込めばいいですか」
などと言われ、続いて、金融機関職員を名乗る男から
「確認したところ、あなたが今持っているキャッシュカードは古いので、新しいカードにしないと振込ができません」
「これから職員を行かせるので、カードを渡してください」

などと言われ、被害者は、口座番号や暗証番号を教えてしまい、その後、自宅へ来た金融機関職員を名乗る男にキャッシュカード1枚を手渡してしまいました。
その後、被害者が家族に相談し、被害に気付きました。

2.警察官かたりから始まる
キャッシュカードの窃盗

令和元年5月28日、東信地方居住の70歳代女性被害者宅に警察官を名乗る男から電話がありました。
「オレオレ詐欺の犯人を捕まえた。あなたの住所録があった。金融庁の人に代わります」
などと言われ、さらに、金融庁の職員を名乗る男から
「犯人があなたの口座残高を確認した形跡がある。通帳を止めましょう」
「近くにいるので自宅に行きます」

などと言われました。
その後、被害者宅に来た金融庁の職員を名乗る男から封筒を渡され、暗証番号を書いたメモとともに、キャッシュカード4枚を入れてしまいました。
その際、男から
「印鑑が必要」
と言われたため、被害者はいったん部屋に印鑑を取りに行き、再び玄関に戻り封筒に割印をすると、男はその封筒をおいて立ち去りました。
その後、不審に思った被害者が、封筒の中身を確認したところ、封筒内には別のカードが入っていたため、被害に気付きました。

3.被害防止対策

①金融機関職員や警察官などが、自宅を訪ねてキャッシュカードの提出を求めたり、暗証番号を聞き出すことは絶対にありませんので、むやみに、キャッシュカードを渡したり、暗証番号を教えたりしない。
②自宅の電話を留守番電話にし、メッセージを残した人にかけ直したり、ナンバーディスプレーや非通知設定などの機能を活用しましょう。
③お金やキャッシュカードに関する不審な電話があったら、一人で判断することなく家族や警察(110番)に相談しましょう。

 
- 取材協力 -
長野県警察本部
生活安全企画課
特殊詐欺抑止対策室長
西川 政雄 氏
特殊詐欺に関する情報:https://www.pref.nagano.lg.jp/police/jikenjiko/tokushu/teguchi.html

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