もう騙されないぞ!特殊詐欺
架空料金請求詐欺には気を付けよう
令和2年1月1日から令和2年5月31日の5ヶ月間で発生した特殊詐欺は、認知件数54件、被害総額はおよそ84,000,000円です。その内、預貯金詐欺・架空料金請求詐欺・キャッシュカード詐欺盗の三つの手口の合計は認知件数の8割以上を占め、さらに被害者の約9割は60歳以上です。また、前年度に比べ被害件数が1.2倍となっています。
事例を学んで被害防止3本柱を徹底し、一丸となって長野県から特殊詐欺を撲滅させましょう。
▼目次
1. 訴訟通知センターを名乗る「架空料金請求詐欺」
2. 警察官を装う「キャッシュカード詐欺盗」
訴訟通知センターを名乗る「架空料金請求詐欺」
令和2年3月上旬、大町市内居住の50歳代女性被害者宅に「民事訴訟最終通達書、訴訟通知センター」などと記載された封書が届き、そこに記載されている番号へ電話したところ、
「あなたは訴えられている」
「弁護士に相談した方がいい」
などと言われました。
その後、弁護士を装う男から電話があり、
「10万円未満の借金をしたことがありますね」
「訴えた会社に連絡を取ってください」
などと言われ、訴訟相手に電話をしたところ、
「金を用意しろ」
「それでなきゃ、訴訟は取り下げない」
などと言われ、複数回にわたり、指定された東京都内や千葉県内の住所に現金合計7,000,000円を送りました。
その後、被害者が親族に相談し、被害に気付きました。
【被害防止対策】
①封書の連絡先に電話をかけない。
②宅配便で現金を送らない。
③一人で判断せず、必ず家族や警察(#9110)に相談する。
警察官を装う「キャッシュカード詐欺盗」
令和2年4月10日、上高井郡内居住の60歳代男性被害者宅に警察官を名乗る男から電話があり、
「あなたのキャッシュカードが偽造され使われている」
などと言われ、さらに、別の警察官を名乗る男が替わり、
「銀行に電話してキャッシュカードを止めました」
「キャッシュカードと暗証番号を書いた紙を封筒に入れ保管してください」
「これから警察官が行くので待っていてください」
などと話している間に男が訪ねてきました。そして、
「キャッシュカードを入れてください」
などと言いながら封筒を差し出したため、その封筒にキャッシュカードと暗証番号を書いた紙を入れたところ、封筒への割印を求められたため、印鑑を部屋に取りに行き、再び玄関に戻り封筒に割印をすると、
「封筒は大事に保管してください」
などと言って立ち去っていきました。
翌朝になって、詐欺ではないかと思い、封筒の中身を確認したところ、封筒内に別のカードが入っていたため、キャッシュカードが盗まれたことに気付きました。
【被害防止対策】
①留守番電話に設定する。
②通帳やキャッシュカードを他人に渡さない。
③暗証番号を他人に教えない。
④お金に関する不審な電話があったら警察(#9110)に相談する。
- 取材協力 -
長野県警察本部
生活安全企画課
特殊詐欺抑止対策室長
新井 美雪 氏
https://www.pref.nagano.lg.jp/police/anshin/tokusyu/index.html