「パズル」の今昔
クロスワードをはじめ、知恵の輪、ジグソーパズル、ナンプレ、ルービックキューブなど幾多のパズルが存在します。そして、各々にはそれぞれどうやって生まれてきたのか、という歴史があります。そこで、今回の今昔では、パズルの起源をご紹介するとともに、その在り方を比べていきます。
▼目次
1. 最古のパズル
2. 各パズルの起源
3. パズルのように
1. 最古のパズル
世界最古のパズルは紀元前 世紀にエジプトで書かれた数学の本「リンド・パピルス」だと言われています。
七軒の家で、七匹ずつネコを飼っている。ネコは七匹ずつネズミをとる。ネズミはムギの穂を七本ずつ食べる。ムギの穂からは七マスずつのムギがとれる。これらの数を合わせるといくつ?
答えは「19607」ですが、これが人工的パズルの起源だと言われています。
2. 各パズルの起源
知恵の輪の元祖は、諸葛孔明が奥さんに暇つぶしのために贈った九連環(チャイニーズリング)と言われています。
また、ジグソーパズルも意外と昔からあって、イギリスの地図職人が19世紀に、子供達に国境を覚えさせるために作ったのが最初でした。
ナンプレ(数独)は魔方陣に着想を得て20世紀に誕生し、クロスワードは 世紀初頭にイギリス人が考案したと言われています。
そして、20世紀後半には、ハンガリーの建築学者によってルービックキューブが開発され、コンピューターゲームの落ちものパズル元祖・テトリスが旧ソ連にて誕生しました。
3. パズルのように
パズルが作られた目的は、数学や建築の研究、あるいは教育や娯楽のためと様々です。さらに最近では認知症予防などの役割も担うようになり、パズルはあらゆる世代においてとても浸透しています。
しかしその一方、「どれだけ早く解けるか」、つまりIQ(知能指数)を重視する傾向が強まっていて、私はそこに違和感を覚えずにはいられません。というのも、私はIQより、パズルをみんなで楽しく挑戦する「EQ(感情をコントロールする心の知能指数)」こそが重要だと考えているからです。
最近、人間関係が発端となって、嘆かわしい争いが世間を騒がせています。私たちは日頃からパズルを解くように、見えづらいけど確かにあるその繋がりをもっと大切にするべきではないでしょうか。