納骨堂を開けたのは、いつが最後ですか。
お墓を慮る
秋のお彼岸も過ぎてしまいましたが、お墓参りはきちんとお済みですか?
次のお彼岸までは少し長く、半年後の春彼岸。それまで、ご先祖さまも寂しいと思います。忙しくてお参りに行けなかった方は、寒さが厳しくなる前に一度はお墓参りに行ってあげてくださいね。
その際には、お墓のメンテンナンスもお忘れなく。周りの草むしりやお墓のカビを定期的に綺麗にしてあげるだけで、お墓は長持ちします。家と一緒なんですよね。人が住んでお掃除してあげれば長持ちする。そして、何より気分がいい。ご先祖さまも喜ぶはずです。是非そうしてあげてください。
ただ、さらに言わせていただくと、実はそれだけでは不十分。雨風にさらされている外側のメンテナンスだけではなく、時には納骨堂の中も見てあげてください。
納骨堂の中というのは、日頃湿気がたまり、常に蒸れています。また、水はけの悪い構造の地下納骨堂ですと、中に水がたまり、池になっていることもあります。
私が納骨に立ち会った時、こんなことがありました。
納骨堂の蓋を開けると、中はそれこそ池のようになっていて、文字通りの水浸し。そして、そんな水面に、ご先祖様のご遺骨が溶けながら浮いていたのです。
いたたまれない気持ちになりました。
なので、時には納骨堂を開けて、中をチェックしてあげることも重要なのです。中は蜘蛛の巣だらけだったり、蜂の巣が出来ていたり、結構色々とあるものです。
ただ、「蓋が重い」「中は狭くて手が届かない」「水が溜まり始めている」などのお困りごとに出くわしたら、その時は是非お声がけください。お手伝いさせていただきます。
信州の長い冬は石にとっても厳しい季節です。隙間があれば凍みて石は開くし、傾いた石は余計に傾く。メンテナンスを定期的に行うことが長持ちの秘訣です。それに、メンテナンスする箇所に気づいてあげることは、供養の一つでもあると思うのですが……いかがですか?
- 取材協力 -
彫枡グループ
代表
杉本 弦洋 氏
住所:長野県松本市笹部4-477-5
電話:0263-55-4320