【相澤病院】正しく受けよう「 人間ドック と がん検診 」

  1. 健康

相澤病院の「健康があいことば」
正しく受けていますか?「人間ドックと がん検診 」

現代医学のテーマ「健康長寿」。その実現には、日々の暮らし方と人間ドックなどによる早期発見、早期治療が欠かせません。しかし、人間ドックの複雑な検査項目にお悩みの方も多数いると聞きます。相澤病院の人間ドック健診専門医の髙木先生にお話を伺ってきました。
 

相澤病院の「健康があいことば」vol.12

▼目次
1.健康診断でがんの発見は難しい
2.人間ドックによる早期がんの発見率
3.自治体のがん検診では不十分なのか
4.年齢や生活習慣から検査プランを考える
5.人間ドックの正しい受け方
6.相澤健康センターの人間ドック

がん検診

相澤健康センター 統括医長
相澤病院 総合内科 医師
高木 健治

1.健康診断でがんの発見は難しい

健康診断と人間ドックには相違点がいくつかあります。まず、健康診断の検査項目は法で定められた10~15項目程度ですが、人間ドックは50項目以上(プランによっては100項目ほど)あり、健康診断よりも精密な検査を行います。また、人間ドックでは検査当日に医師から結果説明がありますので、今出たばかりの結果に基づいて専門的なアドバイスを受けることも可能です。何より、健康診断と人間ドックでは、発見できる病気に大きな違いがあります。健康診断は生活習慣病のリスクに関する検査が中心です。一方、人間ドックは健康診断より詳しく生活習慣病のリスクについて調べることができる上、日本人の二人に一人がかかるといわれる「がん」の検査項目が含まれています。

 

2.人間ドックによる早期がんの発見率

人間ドックには胃がんや肺がん、大腸がんといったがんの検査項目が含まれており、さらにオプションで気になる部位や全身のがんを検査することも可能です。そのため、より早期にがんを発見することが可能になるわけです。例えば、相澤健康センターにおける人間ドックの5年間の実績を見てみると(図1参照)、発見されたがんのうち、早期胃がんが約9割、食道がんは約8割、大腸がんは7割強と、人間ドックによって早い段階でがんが発見されていることがわかります。
 

3.自治体のがん検診では不十分なのか

各市町村によるがん検診は対策型検診と呼ばれ、科学的根拠に基づき、死亡率低下が証明されている五大がん(胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がん)について行われている公共的医療サービスです。ご自身が対象年齢であれば、積極的に受診することをお勧めします。一方、人間ドックは任意型検診と呼ばれ、主な目的は個人の死亡リスクを下げることにあります。そのため、五大がん以外についても検査が充実しており、喫煙歴などの生活習慣や家族でがんになった方がいるかという家族歴など、個人のリスクに合わせて検査を選択することが可能です。また、市町村のがん検診は対象や検査日が指定されていますが、人間ドックは自分のスケジュールに合わせて1日ないし2日で検査できるメリットがあります。あるいは五大がんのオプション検査を付けるのも一つの方法です。肺がんCT検診、胃のバリウム検査を胃部内視鏡検査(胃カメラ)に変更する、大腸がん内視鏡検診や大腸がんCT検診、乳がんと子宮頸がんは女性がん検診です。

 

4.年齢や生活習慣から検査プランを考える

人間ドックを受診する目安の一つが年齢です。30代は1日ドックを2年に1回、40代からは検査項目が充実している2日ドックを、60代以上は毎年受診されるのが理想的と言われていますが、最低でも節目の年齢(5年に一度)は受診を検討したいものです。また、人間ドックでは、自分の危険因子を考慮したオプション(図2参照)選択が重要になります。ですから、年齢以外にも性別、生活習慣、家族歴などを参考にしてみてください。漠然とがんへの不安がある方は、全身のがんをチェックするPETがん検診や血液検査からがんをチェックする腫瘍マーカーの追加をお勧めします。
 

5.人間ドックの正しい受け方

時折、人間ドックの数日前から禁酒やダイエットを始め、体調を整えてお見えになる方がいますが、人間ドックは平時の状態を診ることが大切です。検査で現れる数値が参考となるため、いつものままで受診されることを推奨します。また、要精密検査などの結果が出てしまった場合には、放置せず、必ず医療機関を受診しましょう。そうでなければ、何のために受けた人間ドックなのか分かりませんから。

 

6.相澤健康センターの人間ドック

相澤健康センターでは、豊富なコースやきめ細やかなオプション検査以外にも、さまざまな取り組みがあります。その一つが、医師による当日の結果説明と、保健師による健康維持のための保健指導です。また、要精密検査や要治療となった方で医療機関を受診していない場合には、人間ドックから3ヶ月を目処に再度ご連絡を差し上げたり、至急での対応が必要であれば、隣接する相澤病院とスムーズな連携が取れるフォロー体制を敷いています。この他に、女性が安心して気軽に受診できるようにと、女性スタッフのみで行う女性検診デーや、どなたでも参加できる健康講座なども開催していますので、ぜひチェックしてみてください。
 
さらに、人間ドックを快適に受診していただく環境づくりも大切にしています。スタッフの接客指導はもちろんのこと、段差をなくしたバリアフリーの客室や、夫婦やご家族と受診ができるツインルーム。松本の名店「ヒカリヤ」の体にやさしいナチュレフレンチもお召し上がりいただけます。皆さんも年に一度はゆったりと落ち着いた空間で、ご自身の健康を見つめ直してみませんか。

 

 
■相澤健康センターとは■
http://w3.ai-hosp.or.jp/health/
人間ドック・健康診断を快適に受診できる専門施設として相澤病院に隣接。健康度を知りたい方のための標準ドック、疾病リスクに対応した目的別ドック、PET検査などのオプション検査や、事業所向けの健康診断、各種予防接種などを行う。
 
相澤病院のサイトはこちら
http://www.ai-hosp.or.jp
 
ライター:上田雅也
※この記事は、コンパス第17号(平成30年6月30日発刊)に掲載されたものです。

年に1回しか会わないのなら、
30年も余命1ヶ月も同じ。親孝行、しよう。

親子の老後に安心したい方へ

関連記事

【相澤病院】 陽子線治療 について

二人に一人が「がん」。「これからの健康」を考える上でがん治療の知識は欠かせません。先進がん治療「 陽子線治療 」とは。相澤病院 陽子線治療センター長の荒屋医師にお話を伺っ…

【相澤病院】大腸がんを早期発見するには

〈健康があいことば〉大腸がんは日本人に最も多いがんです。しかし、決して治らない病気ではなく、早期発見できれば完治が見込めます。では、どのような検査を、どのように受けたら …

【相澤病院】 集学的治療 について

最近のがん治療では、協力・連携がとても重要視されています。 集学的治療 とは。チーム医療とは。相澤病院 がん集学治療センター長の田内克典医師にお話を伺ってきました。…