漢字 の今昔
今と昔で読み方の変わった漢字はたくさんあります。今回はそんな漢字をご紹介しつつ、ご先祖様が漢字に込めた想いを紐解きます。漢字の今と昔では、何がどう変わったのでしょう。比べてみました。
▼目次
1.音読みの歴史
2.いくつもある読み方
3.文字に込められた願い
1.音読みの歴史
漢字は、6世紀に百済から伝わります。この時の読み方が「呉音」の「呉」です。中国南方系の読み方です。そして「漢音」の「漢」。これは奈良から平安時代に入ってきた、中国北方系の読み方です。さらに「唐音」の「唐」。こちらは主に鎌倉時代、江南浙江地方の読み方として伝わりました。実際に「明」という文字で比較してみます。呉音は「ミョウ」。「明日」が代表的です。漢音は「メイ」。「明暗」がそうです。そして、唐音は「ミン」。「明朝体」で使います。
2.いくつもある読み方
時代とともに読み方が増えていった漢字。しかし、読み方が一つしかない漢字もあります。それは「死」です。「死」の読み方は、昔から「し」の一つしかありません。一方で、「死」の反対語「生」の読み方は、優に百を超えます。いきる、うまれる、せい、しょう……ちょっと頭をひねれば、まだまだ出てきそうです。
そうです。死は一つですが、生はいくつもあります。
「生き方はたくさんある」
まるで、先人がそう言っているかのようです。
3.文字に込められた願い
私たち日本人は、昔から漢字に願いをこめます。親からの最初の贈り物「名前」はまさにそうです。名前を大切にしていますか?文字を大切にしていますか?こんな時代です。いまこそ私たちは、名前や文字に込められた願いをもう一度思い出し、生き方に反映させるべきだと思うのですが、いかがでしょうか。