【軽登山おすすめルート】松本市の山城「伊深城」址
長野県でウォーキングを楽しむなら、松本市の山城「伊深城」 がオススメです。「井深城」は、松本平の北東部、岡田伊深地区背後の通称「城山」に築かれた山城です。
若い頃は登山が好きだったシニアの方、信州の名所を楽しみたい方、山城ファンの方。
初夏から夏にかけては、伊深城巡りは最高の気分になれます。今回はその、伊深城巡りお勧めルートをご紹介します。
松本市街の北方、岡田地区(江戸初期からの宿場町)を見下ろして、散在する人家や畑を抱くように連なる里山の一角が伊深城山です。麓一帯は往時伊深城の城下町でした。畑の脇や住宅の庭にムクゲやサルスベリの咲く閑静な道を通り抜け、山裾を少し登ったところに「若宮八幡」があります。そこに駐車。林立する杉や赤松の大木に囲まれ、幽玄な雰囲気を醸す社です。伊深城址にはそこから登ります。以下は「岡田伊深城址」の案内です。
木の間から垣間見る郷愁
岡田伊深城は、かつて松本地域の北の守りの要として室町時代に伊深氏より築かれたという山城です。「若宮八幡社」の右手から入ります。入り口だけちょっと分かり難いので要注意。ただし、その後は丁寧な標識が導いてくれます。さすが要塞だった山道です。杉や広葉樹の混在する鬱蒼とした林の中、初っ端から相当急な登りが続きます。決して急がず、ゆっくりゆっくり登りましょう。途中、木の間から垣間見える里の風景にはどこか郷愁が誘われます。15分くらい登ると、おあつらえ向きに、丸太を切った腰掛が数個設置されています。休憩しましょう。(高齢者登山の鉄則→15分~20分ごとに休憩)
山頂からの下りは、幻想的な山道
再び歩き出すとすぐに山頂への分岐点。左折して15分くらいで山頂下のちょっとした広場に出ます。左手に山頂への道があります。
山頂には立派な赤松が並んでいます。岡田の宿から見上げた時にも見える巨木です。山頂は一定の広さもあって、しばしゆっくりと祖先の夢が偲べます。大きな桜の木もあって春の情景なども想像させられます。
山頂から分岐点に戻り、慶弘寺跡公園への下りは、よく手入れされた杉の林の中、ブナやミズナラも混じり、大きなシダが下草として一面に繁茂しているたいそう幻想的な道です。途中、フシグロセンノウ(花期7~10月)が朱色の花を咲かせていたりして、しばし世俗を忘れてしまいます。ところどころ、栗やクルミ、カエデなども見かけ、秋も楽しめる山道です。
下ってきた慶弘寺跡公園も三方山に囲まれた雰囲気ある公園で、園内の石碑石仏など見て回ったり、東屋で一服したりして楽しめます。
全工程1.3㎞。標高差約200m。歩行時間1時間半ほど。市街地の中心から車で20分足らずで、歴史の息吹に浸り、人外境の興趣を楽しめるお勧めのコースです。
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松本城ロータリークラブ
会長 田内 正一 氏