社会貢献 の今昔
社会貢献により大きく企業イメージが左右されるアメリカと比べ、日本ではまだまだ「社会貢献」という言葉はカタイ印象を与えています。しかし、日本でも社会貢献は昔から存在していて、その形は時代と共に変化しています。日本における社会貢献の今昔を比べてみました。
▼目次
1.慈善と宗教
2.中世のチャリティー活動
3.近年のボランティア
1.慈善と宗教
農耕の発達により文明が成熟してくると、社会格差が生まれました。そして、それを緩和するために「宗教」と「富の再分配」が誕生しました。ほとんどの地域では、この二つは一体化しています。仏教では「喜捨」、キリスト教では「チャリティー」、イスラム教では「ザカート」と呼ばれ、富の再分配は世界的に、宗教的な意味合いを持って行われてきました。
2.中世のチャリティー活動
イギリスでは産業革命以降、チャリティー活動は宗教的な色彩を薄め、産業界の成功者らに牽引されます。そして、17世紀末頃からは様々なチャリティー団体が出現し始め、「事前はイギリスの国民性」と言われるほどの盛り上がりをみせます。日本でも昭和22年、最初の大規模チャリティーが行われました。「赤い羽根募金」として知られている「第一回共同募金運動」です。現在の1,500億円相当にあたるお金が集められ、数十万人に及ぶ戦争孤児の育成金に当てられました。
3.近年のボランティア
最近では特に、日本においてはボランティア活動が活発です。その理由の一つに、日本人気質があると思われます。日本には昔から、町内会や自治会など、相互扶助の慣習がありました。ご近所だから。そんな理由で、みんなが自発的に助け合いました。そして、おそらく多くの方が、そうした助け合いに何の疑念も抱かなかったはずです。
ですから、さあ、ボランティア。
とは言いません。人にはそれぞれ、できることとできないことがあります。そもそも、ボランティアは自主的に行うものであって、人に強制されるものではありません。ただ、もっと優しい気持ちになりたい。そう思った時は、ボランティアに参加してみてはいかがでしょう。きっと笑顔に囲まれますから。あったかい心に触れ合えますから。誰かのためではなく、自分のため。それでも結果的に誰かの役に立っているなら、それでもいいと思いますよ。