新しい夫婦のかたち「 卒婚 」について考える ~ 相続相談 ~

新しい夫婦のかたち「 卒婚 」について考える

~ 弁護士が語る、相続相談のあれこれ ~

 
皆さんは、「卒婚」という言葉を聞いたことがありますか?最近、都心部で見かけるようになった、新しいライフスタイルです。定年を迎えたご夫婦が、お互いを尊重し生活を送ることで、「熟年離婚」を防ぐ目的があります。では、卒婚とはいったいどのようなものなのか。そして、本当に「熟年離婚」防ぐ要素はあるのか、山本弁護士に新しい夫婦のかたち「卒婚」について、お話を伺ってきました。
 
卒婚

◇ 新しい生活スタイル「卒婚」とは

「卒婚」とは、子どもが独立し、定年を迎えた熟年夫婦がお互いを尊重し合い、婚姻関係を持続したまま同居にこだわることなく自由に生活していくライフスタイルです。一般的な別居と大きく異なる点は、夫婦の絆や信頼関係が崩れていないというところです。通常、別居に至る夫婦の場合、どちらか一方が相手に対して大きな不満があったり、信頼できなくなってしまったりして、離婚を前提にしている夫婦がほとんどです。子どもが独立し、夫も定年退職を迎えると、当たり前ですが夫婦二人で過ごす時間が増えます。それ以前は、妻は昼間の時間を家事や育児のほか、友達との付き合いや自分の趣味の時間などに使い、自分の生活ペースが確立している人がほとんどです。そこに定年後の夫が加わることで、大きなストレスを抱えてしまうのです。一緒に過ごす時間が急に増えることで、お互い何かを我慢することが多くなり、大きな喧嘩になった挙句、離婚に至ってしまう熟年夫婦も少なくありません。
 

◇ お互いの人生を尊重する「卒婚」

これに対して、「卒婚」は、別々の場所に住んでいても、時間が合えば一緒に食事をしたり、買い物に出かけたりもするし、お互いを思いやる気持ちは婚姻生活をしているときと変わりありません。しかし、「卒婚」という新しいライフスタイルを実現するためには、夫婦お互いが納得し合えることと、子ども達にも、自分たち夫婦が人生を楽しむために選んだ前向きなライフスタイルだということを理解してもらうことが大切です。今まで共有してきたたくさんの思い出を、これからも一緒に語り合えるのは夫婦しかいないはずです。完全に相手のことを嫌いになって離婚する前に、「卒婚」について夫婦で一度話し合ってみてはいかがでしょうか?
 
このように「卒婚」という新しいラフスタイルを選択される夫婦がいる一方、夫婦間のすれ違いが大きく離婚を選択しなければならない夫婦も多く存在するのが実情です。熟年夫婦の場合、夫婦で過ごしてきた期間の長さに比例して、夫婦の共有財産も大きくなることから熟年夫婦特有の問題が生じることがあります。そこで次回は、熟年離婚にまつわる法律問題・手続についてお話ししたいと思います。

 
― 取材協力 ―
山本法律事務所
弁護士 山本 賢一 氏
http://www.yamamoto-lo.jp/

 
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前話 Q&Aで学ぶ相続対策2
次話 夫婦の在り方を見つめ直す「卒婚」を成功させる秘話

 
① ペットに遺産相続させる方法
② エンディングノートとは
③ 遺言書を書いてみよう
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⑤ Q&Aで学ぶ相続対策
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