空気汚染から始まる アレルギー対策
~ 住まいについて考える ~
この時期に増える空気によるアレルギーの代表と言えば花粉症でしょう。しかし、外出時の花粉症では対策を取るのに普段生活をする室内の空気環境にも気を配る方は少ないように感じます。そこで今回は空気汚染のアレルギー対策をテーマに、住まいについて優プランの松中さんに伺ってきました。
◇ 外からの空気汚染「花粉症対策」
花粉が舞う時期は屋外に洗濯物を干すと、花粉が洗濯物に付着します。そのため室内干しが有効ではありますが、乾きにくい上、ニオイが気になるのではないでしょうか。そのため、「サンルーム・テラス」を設置するという方法もありますが、積雪荷重の観点から信州には不向きなものもあります。値段だけで選ぶのではなく、導入には専門家の意見を参考に慎重に選ぶようにしましょう。
◇ 室内の空気汚染「シックハウス症候群」
空気汚染によるアレルギーで注意するのは花粉症だけではありません。最も気を付けるべきはシックハウス症候群です。シックハウス症候群とは、空気が汚染されることによって引き起こされるさまざまな健康障害の総称です。目がチカチカしたり、鼻水、のどの乾燥や咳、吐き気、頭痛、湿疹などそれ以外にも症状は様々です。主な防止対策として、厚生労働省は二点挙げています。一つが、原因となる化学物質を放出しない建築材料や家具を使用すること。もう一つが換気を行うことです。
冬の時期には多くのご家庭で石油ストーブを使用されていますが、換気は行っていますか?
石油ストーブも空気汚染の大きな原因。寒いからと言って締め切って使っていると30分も経たないうちに健康に影響が出るほど空気が汚れますし、シックハウスの原因となるダニ・カビを発生させる湿気が籠ってしまいます。
健康的な生活を送るためには、換気などにより室内空気を綺麗に保つことが大切です。
◇ 24時間換気の時代へ
過去にシックハウス症候群は社会問題となり、2003年には建築基準法が改正されました。新築の際にホルムアルデヒドは規制され、クロルピリホスなどの化学物質を添加した建材は使用禁止になり、24時間の換気が義務化されています。千葉工業大学の小峯教授によれば、人が一生涯で摂取する物質は室内空気が約60%と最大です。人生で半分以上を過ごす室内の空気が汚れていることで、どれだけ健康にとっての悪影響になるでしょう。
日々の生活を守る住まい、そしてその空気環境の重要性を、今一度考えてみてはいかがでしょうか。
- 取材協力 -
株式会社 優プラン
http://www.you-plan.biz
代表取締役
松中 広一 氏
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前話 暮らしの拠点「家」と健康の関係
次話 湿気は住まいと健康の害敵
① 二世帯住宅のイイところ
② より良い住まいを求めて
③ 家と時間について考える
④ 二世帯住宅を考える
⑤ 「夏を旨とする家づくり」から「冬を旨とする家づくり」へ
⑥ 家の外より中が怖い現代
⑦ 補助金の種類は、非常に多い!
⑧ 熟年離婚を防ぐ家
⑨ 暖の取り方の変遷
⑩ 家づくりから始める健康
⑪ 既存不適格住宅から脱出!補助金で明るい生活
⑫ 二世帯住宅への住み替えを試算してみよう
⑬ 窓から始める暖かな家づくり
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