年金保険 ・退職金の受け取り方
読者の皆様の中には、生命保険会社の予定利率が高かった1980年1990年代に個人年金保険や終身保険を契約した方も多いと思います。その年金保険の受け取り方や終身保険の解約返戻金の受け取り方について話してみたいと思います。
例えば、20~30年間毎月こつこつかけてきた金額が600万円。受け取る年金が毎年100万円の10年確定年金の場合、受取総額は1,000万円。なんと400万円得した計算になります。この受け取る年金は雑所得となり、所得税や社会保険料がかかる対象になります。健康保険料や住民税にも関係してきます。また別に収入があれば合算され課税されます。もちろん公的年金を受け取っていても同じことです。では、これを一時金(一括)で受け取ったらどうなるでしょう。当然受取金額は、例えば900万円と年金で受け取る場合より少なくなります。この場合、一時所得となり、その年に所得として課税対象となる金額は、50万円の非課税を引いた後の1/2です。つまり、850万円の半分の425万円が、その年の所得として扱われます。所得税や社会保険料に影響するのもその1年だけになります。どちらが得かは支払った金額。利益の額。受け取る金額。他の所得のあるなしによって違います。
これとはちょっと違うのが退職金の受け取り方です。退職金は、長年お勤めになりお疲れ様。といった意味合いなので、非課税枠が大きく設けられています。勤続1年につき40万円。20年を超えると1年につき70万円の控除があります。一般的に、大学を卒業してすぐ就職した人の場合は、2,000万円以上が非課税です。高校を卒業してずっとお勤めの方の場合は、2,350万円までは非課税になる方が多いでしょう。年金で受け取ると、総金額は多くなりますが、年金保険控除はあるものの、所得税や健康保険料、住民税にも反映します。だから、対象金は一括で受け取った方がお得な場合が多いのです。
受け取った対象金の運用方法は様々です。理想的なのは、一括で受け取り、運用しておこずかいを得ることです。そして、そのおこずかいを旅行などの趣味に充てられれば最高ですよね。
- 取材協力 -
エムズFP事務所
代表
村松 郁夫 氏
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