「 看取り 」について考える
~ 介護のささえ ~
私事で恐縮ですが、平成29年9月12日、母が永眠しました。享年69歳でした。だからかもしれませんが、最近の私は「看取りとは何だろう」と、ふと考えこむことがあります。
もちろん、弊社が運営するサ高住「燦久」では、日頃より看取りについて議論しています。と同時に、近隣の医師による協力の下、看取りケアも実施しています。実際、今までに多くの方をお見送りさせて頂きました。しかし、そんな私たちですら、「どんな看取りが正解なのか」、その答えは導き出せないままでいます。
一言で「看取り」と言っても、そのケースは無数にあります。そして、どのケースも非常にデリケートで、その上、対応や判断は複雑です。また、介護の基本的な姿勢の一つに「自己決定の原則」がありますが、認知症などにより自分の意思が上手に伝えられない方も多く、そういうケースではほとんどがご家族や後見人に判断を委ねることとなります。要するに、自分の寿命を自分以外の人が判断するわけです。
このように、看取りは決して単純な話ではありません。ケースバイケースでの判断や対応が求められます。ですから、ひょっとすると「どんな看取りが正しいか」などという一般化できる正解は存在しないのかもしれません。あるいは、事前に家族同士で話し合って、どうすべきか決めておくことが唯一の正解なのかもしれません。
いずれにせよ、ほとんどの方は自分の死後について誰かと話したことはないでしょう。まだ早い。そう思うのも当然だと思います。しかし、死後について考える適齢期はいつだと思いますか。私の父は享年59歳、母は享年69歳と、両親ともに若くして他界しました。
死について語ることをタブー視する時代は終わりました。ご自身がご自身らしく人生のエンディングを迎えるために。そのために、終末期はどうするか、あるいは介護が必要になったらどうするか、家族と少し考えてみてはいかがですか。いえ、むしろそうした機会を設けるべきです。私は、母と死について話さなかったことに、とても後悔していますから。
- 取材協力 -
株式会社 想礼優(ソレイユ)
代表取締役 小林 匡善 氏
ホームページ:https://www5.hp-ez.com/hp/soleil-co/
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⑧ いざ、という時に慌てないために、今から介護制度について学んでおこう
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