「高性能」という言葉に潜む罠
~ 住まいについて考える ~
近年、工務店やハウスメーカーは、最近の住宅が「高性能」であることを色々な所でアピールしています。しかし、何を根拠に「高性能」と謳っているのでしょう。優プランさんに訊ねてみました。
▼目次
1.家の外より、家の中が危険な時代
2.品質をどう担保するか
3.正しい建築会社の選び方
1.家の外より、家の中が危険な時代
現代では交通事故死より、家の中での事故死の方が上回っています。その要因の一つに「ヒートショック」があります。ヒートショックとは気温の変化に血圧が上下し、心臓や血管の疾患が引き起こされ、最悪の場合、死に至る現象です。
こうした事故を防ぐには、住環境の寒暖差をなくすことが一番です。つまり、高断熱・高気密の高性能住宅化することです。
しかし、長期優良住宅などは書類上のみの審査で、施工途中は検査が行われていません。
では、工務店やハウスメーカーは、書類でクリアしただけで「高性能」を謳っているのでしょうか。
2.品質をどう担保するか
理論上では高性能住宅でも、実際の建物が図面と違っては意味がありません。重要なのは図面通りしっかりと施工することで、それが本当の品質です。
ですから、私たち優プランはその品質を担保するため、例えば、高性能住宅の根幹と言えるC値を全棟で計測しています。C値とは気密の値のことで、床1㎡当たりの相当すき間面積を意味します。
また、自社の現場監査はもちろん、それに加え第三者による現場監査を導入。工程ごとに目視で検査し、写真付きの報告書をお渡ししています。
少なくとも私たちが「高性能住宅をご提供しています」と言い切れるのは、このように根拠がいつでも示せれるからです。
3.正しい建築会社の選び方
どの業界でも、しばしば誇大広告が問題となりますが、住宅業界でもそれは懸念されています。何をもって「高断熱」「高気密」「高性能」を謳っているのか。数値や写真など、いかに目に見える根拠を示すことができるのか。それはとても重要です。
住宅は人生最大の買い物です。だからこそ、建築会社選びは大切です。例えば、構造計算書の提出は不要だからと、構造をチェックすらしない建築会社は論外です。
どんな家を建ててくれるのか。それはとても大切ですが、実際にその家をどう建てているのか。それもまた、建築会社選びで重要な要素の一つです。
- 取材協力 -
株式会社 優プラン
代表取締役
松中 広一 氏
http://www.you-plan.biz