【2019年夏号 巻頭特集】
卵、爛々。
卵を使った工芸品「エッグアート」
日本では馴染みの浅い、卵の殻を用いた工芸品「エッグアート」。欧米では、卵には幸福や祝福と言った意味合いもあり、大切な方への贈り物とされることもあるそうです。
▼目次
1.運命的な出会いはアメリカのシカゴ
2.神秘的な形状が割れにくい性質へ
3.エッグアートを手軽に始めてみませんか
1.運命的な出会いはアメリカのシカゴ
今から約20年前に、夫がシカゴに赴任することとなり、家族で引越すことになりました。その引越先で知り合った友人の自宅へ招かれた時に、初めてエッグアートを目にし、その繊細でゴージャスな作品に心を奪われました。
その感動もあり、友人に紹介してもらい、エッグアートのレッスンを受け始めたのがきっかけです。
2.神秘的な形状が割れにくい性質へ
エッグアートが、卵の殻で作られていると聞くと「壊れそうで怖い」と思われるかもしれません。
しかし、卵は本来母鳥がひなを孵すまで温め続ける命の入れ物であり、その為の強さと合理的な形状をしているため、割ろうと思って扱わなければ、そう簡単に割れることはありません。とはいっても、意識して優しく扱っていただくにこしたことはありませんが。
3.エッグアートを手軽に始めてみませんか
エッグアートでは、鳥類の卵を主に使います。大きさもダチョウの卵からうずらの卵とさまざまです。もちろん、鶏の卵を使うこともあります。
ですから、素材を入手するのは難しくありません。また、卵の上下に孔をあけ、片側から息を吹き込めば、中身だけを取り出せます。もちろん、専用の機材であれば、より小さな孔で中身を抜き取ることができます。
エッグアートは、卵の殻に絵を描く、宝飾品を貼り付ける、殻を切り抜くなどと手法は様々です。卵の中心を出したりする製図や、殻を切り抜いたりするには、専用の機材が必要となりますが、それ以外の作業であれば、身近にあるもので作ることは可能です。
もちろん、教室に通って作品を作ることもできます。私が開催しているレッスンでは、初心者の方からインストラクターの養成まで、ご希望に合わせた指導が可能です。また、事前にある程度仕上げておいた作品を、2時間程度で完成させる、1Dayレッスンも開催しています。
新しい生命の源である「卵」には、「希望」「幸福」「祝福」などの意味合いもあり、結婚指輪のリングピローや宝石箱などにも利用されています。もちろん、大切な方へのプレゼントとして、ご自身で作ることも可能です。
エッグアートについてもっと知りたい、やってみたいという方は、お気軽にお問合せください。
- 取材協力 -
eggart Bosworth
日本エッグアート協会講師会員
長野県工芸美術会会員
赤羽 由美
https://yumi1124.wixsite.com/eggart-bosworth