【相続相談】こんな場合の 相続 は要注意!

  1. 相続

亡くなった方(被相続人)の法律上の相続人は、被相続人の戸籍(出生から死亡まで全て)を確認することで把握できます。戸籍を確認するうえで、もし、次のようなケースに該当する場合注意が必要です。

 
相続

◇ 相続人に未成年者がいる場合

未成年者の相続人は、遺産分割協議に参加することは出来ません。それは、未成年者の場合、成人と対等な判断能力が無いと想定され、遺産分割協議においても正しい判断や主張が出来ないことが想定されるからです。こうした場合は、家庭裁判所に特別代理人選任の申立てをする必要があります(例外あり)。

 

◇ 相続人が認知症の場合

認知症の方が相続人の場合、判断能力が無いと想定されるため、遺産分割協議をすることが出来ません。こうした場合に遺産分割協議をするには、家庭裁判所に成年後見人(保佐人・補助人)選任の申立てをしなくてはいけません。また遺産分割協議をしない場合でも、相続財産の名義を変更するときは成年後見人(保佐人・補助人)選任の申立てが必要になります。

 

◇ 相続人が行方不明の場合

相続人に行方不明者がいるときは、その人を除外して遺産分割協議をすることが出来ません。遺産分割協議は法定相続人全員で協議しなければ効力がないからです。このようなときには、家庭裁判所に不在者財産管理人選任の申立てをし、その管理人が家庭裁判所の許可を得て、遺産分割協議をすることになります。また、ある一定期間行方不明であるときは、家庭裁判所に失踪宣告という申立てをして相続手続きを進めることもできます。

 

◇ 被相続人に前妻(前夫)の子供がいる場合

前妻(前夫)との間の子供にも、他の相続人と同じように相続する権利があります。遺産分割協議をする際には、その子供たちも参加しなければなりません。また前妻(前夫)の子供が未成年者の場合は前妻(前夫)がその子に代わって遺産分割協議をすることになります。戸籍謄本をしっかり読んで、相続関係を把握することが必要です。

 

◇ 相続人確認の相談は専門家へ

もし、戸籍の内容を考慮することなく、遺産分割協議を進めてしまうと、後に無効になってしまうばかりか、相手方から民事で訴えられてしまう場合もありますので、注意が必要です。相続トラブルを回避するためにも詳細については、司法書士などの相続の専門家にお尋ねください。

 

 
- 取材協力 -
中日本司法書士事務所
司法書士 横井 和雄 氏

 

 
前話 教えて!遺言書のかき方
次話 相続手続には遺産分割協議書が必要です!

 

 

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