介護保険の負担 増!?今後の対策を考える。
~ 介護のささえ ~
来る2018年4月、介護保険法の改正があります。17年前(2000年)に発足した介護保険ですが、3年毎に改正されますので今回が6回目の改正です。詳細は毎回、改正前の3月、ギリギリに決定されますが、現時点で確定していることは「年収340万円以上の世帯は2018年8月より3割負担になる」ということです。この影響について考えてみます。例えば「介護度5」の方。月に使える介護保険サービスは36,065単位です。市町村により若干異なりますが、ここでは分かりやすいように「1単位=10円」とします。そして、36,065単位分全部サービスを使ったとすると、1割負担者では36,065円の負担ですが、2割負担者では72,130円、3割負担者では108,195円の負担となります。介護保険で10万円を超えてしまうと、懸念されるのは利用者の経済的負担であり、必要なサービスにもかかわらずサービス料を制限してしまうことです。2018年8月から3割負担となる方は、全体の3%(12万人程度)と言われていますが、介護保険の財源は減りつつも、介護を必要とする方は増加の一途をたどっています。
今の30代から50代の方の中には、介護保険を身近に考えられない方も多いかと思います。私の周りにもそういう方が沢山います。しかし、40代で脳梗塞、末期がん等になり介護保険を使っている方も、私の周りには沢山います。介護は関係ない。そう思っている皆さんも、将来、ご自身やご両親、または配偶者が介護状態になった時にどれくらいお金がかかるのか、どれほどお金の負担ができるのか。早めに考えておくことをお勧めします。
ところで、介護を必要とする方(特に認知症の方)の介護は、他の人から見ると介護していることがわかりづらいようです。そのため、介護者は周囲から思わぬ偏見や誤解を受けることがままあります。実際、駅やサービスエリアで異性のトイレに付き添うとき、「周りから変な目で見られて困った」との声が寄せられています。長野県では、介護する人・される人に優しい社会の実現を目指し、一目で介護中であることがわかる「介護マーク」の普及に取り組んでいます。下のマークを見かけたら、ぜひ温かく見守ってください。
- 取材協力 -
株式会社 想礼優(ソレイユ)
代表取締役 小林 匡善 氏
ホームページ:https://www5.hp-ez.com/hp/soleil-co/
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前話 認知症社会へ向けた対策と理解
次話 介護業界から「虐待」を追放するには
① 介護保険の仕組み
② 水分補給で健康障害を予防しよう
③ 介護保険法改正で介護保険はこんなに変わる
④ 新介護保険制度を問う ~また介護保険制度が変わります~
⑤ 冬に気をつけたい脳卒中
⑥ 介護離職ゼロに向けて
⑦ 関心急増「お泊まりデイ」
⑧ いざ、という時に慌てないために、今から介護制度について学んでおこう
⑨ 介護保険サービス利用の際に、必要となる手続きと注意点
⑩ 介護認定を受けた後の、介護サービス利用の流れについて
⑪ 2025年問題、これからの介護が進むべき道は
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