介護保険制度 の見直しで自己負担が増額?!

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介護保険制度 の見直しで自己負担が増額?!

~ 介護のささえ ~
 
平成30年8月に、 介護保険制度 が見直されます。それに伴い、自己負担額が増える方もいるそうです。そこで介護施設を複数運営する小林さんに、新しい制度の解説と、健康なうちからすべきことについて教わってきました。
 


2000年に施行された介護保険制度も、今年で早19年目。施行当時は誰でも1割負担でしたが、平成30年8月には遂に最高で4割負担の方が現れます。この新たな制度で自己負担が3割となるのは、現在2割負担で、合計所得金額が単身世帯で340万円以上、2人以上世帯で463万円以上の方です。そして、4割負担となるのは、現役並みの所得を有し、かつ保険料を適切に納めていない方です。
この制度により、多くの方が影響を受けると言われています。例えば、弊社のデイサービスを利用されると、介護度3で自己負担1割の方は1日あたり883円をご負担いただいていますが、これが4割負担となると1日当たり3,532円の負担となります。これを1ヶ月に換算すると、1割負担なら26,931円ですが、3割負担なら約80,000円、4割負担ならおよそ110,000円です。ちなみに介護度5なら、1割負担で36,065円ですから、これが3倍、4倍ともなれば非常に大きな負担となります。
自分の自己負担額を知りたい方は、詳しくは各市町村の介護保険窓口にお問い合わせください。また、要介護・要支援認定を受けた方には、6月から7月にかけてお住まいの市町村から「介護保険負担割合証」が交付されます。ぜひそちらをご覧ください。
 
このように、介護保険財政の安定運営が懸念され、保険制度が短期間で見直されています。しかし、一番心配されるべきことは、必要なサービスにも関わらず、負担額を抑えるためにサービスの利用を制限してしまうことです。サービスを制限すれば、ご家族の心身や時間など、必ずどこかにしわ寄せが生じます。そればかりか、虐待、あるいは最悪の事態にも発展しかねません。ですから、今は介護に無縁な方もお聞きください。介護保険料は適切に納めましょう。介護は決して他人事ではありません。誰にも身近な問題です。それに、介護保険料の遅延・滞納は、自己負担額が4割になる原因となります。
 
健康だからできること。
 
それを全うするのが、介護の最初の一歩だと思います。是非みんなで助け合いながら、将来も明るい社会を築きましょう。

 
- 取材協力 -
株式会社 想礼優(ソレイユ)
代表取締役 小林 匡善 氏
ホームページ:https://www5.hp-ez.com/hp/soleil-co/

 
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前話 「看取り」について考える
次話 介護離職ゼロをみんなで目指そう!

 
① 介護保険の仕組み
② 水分補給で健康障害を予防しよう
③ 介護保険法改正で介護保険はこんなに変わる
④ 新介護保険制度を問う ~また介護保険制度が変わります~
⑤ 冬に気をつけたい脳卒中
⑥ 介護離職ゼロに向けて
⑦ 関心急増「お泊まりデイ」
⑧ いざ、という時に慌てないために、今から介護制度について学んでおこう
⑨ 介護保険サービス利用の際に、必要となる手続きと注意点
⑩ 介護認定を受けた後の、介護サービス利用の流れについて
⑪ 2025年問題、これからの介護が進むべき道は
⑫ 認知症社会へ向けた対策と理解
⑬ 介護保険の負担増!?今後の対策を考える。
⑭ 介護業界から「虐待」を追放するには

 

 
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